◆ 山の神(八象)
7 山の神(守護華神) 大いなる山の神様。永久にとどまり、微動だにしない姿です。 どっしりと腰を据えて、じっとそこに居続ける山は見るからに安定していて、落ち着いた重厚さをかもし出しています。表面的にはどこまでも静かで何事もなく、躍動感はないけれども、内面に秘めたパワーは底知れないものがあります。 |
|
47 天上山 天上に忽然と、天の行く手を押し留めるように立ちはだかり現れた山の姿です。 生まれたばかりの山は、いかなる光も音も拒絶するかのように静寂かつ蒙く冷たく、頂上には雪さえいただき微動だともせずただそこに居つづけています。 |
|
48 春の山河 天によって命を吹きこまれ、緑豊かに充満した山は、地上に降りて小さな湖と出会います。 そして、その愛らしい様子に想いを馳せ、湖もまた物静かで控えめな山に好感を持ち、二人は無邪気に楽しい時をすごしているという姿です。 |
|
49 夏の緑山 湖との楽しいひと時も心の栄養となり、次第に山の力も充満しつつあります。 夏の強い日差しに助けられ、木々の緑はいっそう濃く鮮やかに映え、さらに高く大きく成長してゆくという姿です。 |
|
50 晩秋落日の山 成長の夏が過ぎ秋が訪れて、天の恵みの収穫も十分に実りました。 木々は実を蓄え、黄金に輝く壮年の山が茜色の夕陽に照らされて、一日の終幕に華やいでいるという姿です。 |
|
51 木枯らし吹き付ける山 実り多く豊かな最盛期は過ぎて、冷たい冬将軍が訪れます。 力衰え始めた山にも木枯らしが容赦なく吹き付け、草木は枯れ腐敗し、荒れ果てていくという姿です。 |
|
52 崩れゆく山 年老いた山が冬将軍に見舞われ、数々の風雨にさらされ続けました。 受けるべく受難とはいえ、あまりの勢いにさすがの山も耐えかねて、ついに足元から崩れ始め大地に這いつくばってしまうという姿です。 |
|
53 宝山 暴風雨に取り崩され元の形の痕跡もなく大地には這いつくばった山は、すっかり蓄財を無くしてしまいました。 ただ一つ、誰にも奪うことのできない誇りと智謀だけを胸に携えて、地中へ没し身を隠したという姿です。 |
|
54 深山 山は大地に教えられ、本当に大切な宝珠とは何かということを悟りました。 そして、略奪者の闊歩する地上を離れ、遠く天の懐奥深くまで逃れ退くことにして、邪気の霧消するのを待っているという姿です。 |